さすがに岩手は遠かった。仕事あがりで直行したものの、片道およそ7時間。
そこで前泊地に選んだのが、
とうわボランティアの家(花巻市)
廃校となった小学校を利用しているベースキャンプです。
有名になりすぎた遠野まごころネットほど利用者も多くないため、快適に過ごせました。
布団もストーブもあって、なにより広い! ネット環境も整備されています。
到着が11時くらいになったけれど、快く迎えてくれました。多謝!
翌日、早朝に遠野まごころネットへ。
遠野まごころネットは震災後すぐに立ち上げられたボランティア団体。
もちろん自給自足・自己完結が基本ですけれど、かなり完成されているベースキャンプです。
日帰り〜1泊はもちろん、泊まり込みで数ヶ月滞在している人もいるとか。
廊下には各種情報コーナーが。
ここに「求人票」と称したボランティア派遣先が掲示されます。
「○月×日 釜石市 ガレキ撤去ボランティア 20名」みたいに。
希望者は記名しておきます。また翌朝の集合時に、再度の募集告知があります。
こうしてボランティア参加者を、ニーズのある派遣先へ割り振っていきます。
この日は日本ヒューレットパッカードから団体参加がありました。
派遣先は釜石市の箱崎町、ガレキ撤去。
ボランティア基地となっているのは、廃校舎跡。
既に大型ガレキは優先的に重機で運び出されたため、細かいものを拾いだします。
雪が降ってきました。
活動は朝9時頃〜15時くらいまで。お昼には現地のおばちゃんから差し入れ頂きました。
被災地でも内陸部はだいぶ回復していますが、沿岸部は壊滅的で。家の土台が残るばかり。
とりあえず山積みされたガレキ。受け入れ先探しは難航しています。
ボランティアセンターの話だと、年度が替わってからボランティア参加者がかなり減ったとのこと。
また、震災年度に比べると、現地でのニーズもかなり様変わりしています。
復興ボラの作業は、主に「ハード」「ソフト」の2種類にわけられます。
ハード・・・肉体作業・・・ガレキ撤去、泥かきだし、漁業支援(わかめ加工など)
ソフト・・・心のケア・・・足湯、傾聴、コミュニティ支援(移動カフェなど)
震災当初はハードが求められていたのですが、現在はソフト活動が求められているようです。
緊急支援から復興支援へ。
震災当初のボラでは、散乱されたガレキが強く印象に残りました。
それは、そこにかつて人が住んでいたんだ、という実感をともなうものでした。
けれど今、ガレキが撤去された街並みは、たしかに整理されているのだけれど、
整理されすぎて何もなさすぎて、人が住んでいたと想像するのがとても難しくなっていた。
がれきは決してごみ屑なんかではなかったんだ。
そんなことをぼんやり考えていたら、家に戻った夜はなかなか眠れませんでした。